帰らざる日々に想いをこめて
「帰らざる日々に想いをこめて」 この句は、私たち1期生が卒業記念として残した記念碑に刻まれており、今も校庭の生け垣の中にひっそりと人知れず立っています。
実は、恥ずかしながらこの記念碑に対する記憶が定かではないのですが、今でも当時のまま残っているのは確かなようです。
私の記憶の中で池島高校の想い出として残っているものとしては、アヒル小屋の臭いと雨が降るとぬかるんだ通学路、そして恩智川土手の耐寒マラソンなど他愛ないものばかりです。当時は新設校ということで、先輩もおらず、すべてがゼロからのスタートでしたが、先生方も気概に溢れ、生徒の中にも自分たちの力で伝統を築いていくんだという意識の現れがあったように思えます。
また、黒のブレザーに、グレーのズボン(スカート)という制服は、今は人気があるとのことですが、当時の公立高校では珍しく、生徒の中にも賛否両論があり、体育祭ではわざわざ、学ランを借りてきて応援した記憶があります。
あれから三十有余年、母校池島高校は、清友高校と統合し、この春に池島の地で「みどり清朋高校」が開校しました。そして、この4月から2年生になる生徒が卒業する平成22年の春には、池島高校は静かに歴史の幕を閉じることとなります。
時代の流れとはいえ、母校がなくなることにはひとかどの寂しさを感じざるを得ません。まして親子二代にわたって池島という人にとっては尚更かもしれません。
しかし、池島高校という名がなくなっても、同窓会は残ります。既に今後の同窓会の在り方について掲示板でも意見交換が行われているようですが、どういう形なろうとも、どこかに池島高校同窓会という文字を残せればと個人的には思っております。
長い人生の中で、高校生活の3年間はあっという間のひとときに過ぎませんが、教師や友との出会いは、私にとってはその後の人生においてとても価値のある3年間だったと今でも思っています。おそらくそんな思いを抱いている方は私だけではないと思います。
同窓会は、今年卒業したばかりの18歳の方から半世紀を生きてきた50歳の方まで、いろんな世代の方が集まった組織ですが、どの世代の人にとっても高校生活は「懐かしい青春の日々」であることに違いはありません。
大学でも高校でも、あの日共に過ごした友と会い、酒を酌み交わし、昔話に花を咲かせれば当時の記憶が鮮明に甦り、タイムスリップしたかのように、不思議と心も学生時代に戻った気分になります。
ホームページは、こうした友や先輩との出会いやつながりを持てる場所として昨年構築させていただきました。多くの方が、掲示板や同期会の案内コーナー等を活用し、お互いの近況や情報交換をしていただければと思っております。
そして、毎年開催する同窓会総会にも顔を出していただき、世代を超えたいろんな方と帰らざる日々の懐かしい想い出に花を咲かせていただければと願う次第です。
2008年(平成20年)4月
池島高校同窓会創立30周年に寄せて
皆様におかれましてはますますご清祥のこととお喜び申し上げます。
池島高校も、今春第30期生が母校を巣立ちました。
手探り状態で活動が始まりました同窓会も今年で30年といった節目の時期を迎え、初代の同窓会会長を務めさせていただいた私にとっては感慨もひとしおといったところです。
もう何十年も母校を訪れてはいませんが、最近の写真を拝見すると、学校の周辺もきれいに整備され、校舎の外装も塗り替えられるなどして、無理もありませんが、私たちの頃とは随分と趣が変わったなあといった印象を受けます。
この30年の間に、社会も随分と変わりました。特に、ここ十数年の間に急速な進歩を遂げた情報技術は、情報化社会やIT社会を招来させ、私たちの生活様式そのものを大きく変えつつあります。
パソコンや携帯があれば、インターネットによって瞬時に欲しい情報が入手でき、メール機能によって友人同士の会話や情報交換が容易にできるなど、私たちが高校生の頃には想像もできないような便利な時代になりました。
こうしたなか、この度、同窓会として独自のホームページ(HP)を構築できましたことはとても喜ばしいことであり、新たな時代に相応しい同窓会活動を行っていく上でも、HPの存在は活動の柱となっていくものだと期待しております。
私も久しぶりに、常任委員として同窓会活動に携わることとなり、このHPづくりに参画してまいりました。
HP作成に当たっては、会員相互の親睦の充実はもちろんのこと、より透明性の高い同窓会活動といったことを趣旨に、HP上で、同窓会総会や同窓会活動のご案内、学校の近況等はもちろんのこと、各期生がWeb上で同期会の開催など、様々な情報交換ができるページも設けるなどにより、HPを訪れる度に、あの頃に戻れるような親しみのある、懐かしさに溢れたHPづくりに努めたつもりです。
ご存知の方もおられるとは思いますが、大阪府では公立高校の再編が進められており、学区編成も新たに行われたところです。
そういった観点からも、同窓会もしっかりとした活動を行っていく必要があり、皆様におかれましては、同窓会開催の連絡や情報交換、親睦等に本HPを積極的に活用いただき、HPを通じて様々な形で同窓会活動に参加していただければ幸いです。
もちろん、毎年、総会も開催しており、懐かしい先生方も出席いただいておりますので、是非、お顔を出していただければ幸いです。
2006年(平成18年)5月 |